こんにちは。寒竹ファミリー歯科です。

お子さんが6歳を過ぎるころから永久歯が生え始め、乳歯がグラグラと揺れ始めます。
乳歯がグラグラ揺れ始めると、気になって抜きたくなってしまうかもしれません。

今回は乳歯を抜いていいタイミング、抜く方法や注意点、抜かずに受診したほうがいいケースなどについてお話しますね。

 

【乳歯から永久歯への生え変わりは6歳~12歳】

乳歯から永久歯への生え変わりは個人差はありますが、前歯が6~9歳、臼歯が10~12歳まで続きます。乳歯それぞれに「生え変わりの適齢期」があります。
まずは生え変わり時期を把握しておきましょう。

・前歯(中央):6~8歳

・前歯(サイド):7~9歳

・犬歯:9~12歳

・臼歯(手前):10~12歳

・臼歯(奥):10~12歳

 

【舌や指で揺らし自然に抜けるのを促す】

まずは「生えかわり適齢期なのか?」をチェックしましょう。適齢期にあり、グラグラと揺れ始めている歯は抜いても問題ありませんが、無理に抜くことは避けましょう。
無理に抜くと歯ぐきを傷つけたり、歯の根っこが歯ぐきの中で折れて残ったりすることがあります。
自然に抜けるのを促すため、お子さんには舌や指で少しずつ揺らすように伝えてあげてください。
歯ぐきやほかの歯に負担をかけたり、歯周トラブルなどを起こす原因を少なくすることができます。
歯がほとんど抜けて、歯ぐきにぶら下がっている状態になったら、清潔な指で抜いてみましょう。
乳歯を抜いた後に出血する場合は、清潔なガーゼを丸めて歯が抜けた場所にあてがい、しっかり噛んで止血するようにします。出血の度合いにもよりますが、だいたい5分程度で血は止まります。

 

【歯科医院に受診したほうがいいケース】

次のような場合は、歯科医院を受診しましょう。

・抜けそうなのに抜けず、食事や歯みがきの際に痛みがある

・乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた

・片側は抜けるのにもう片側が抜けない(歯は左右対称で生え変わります)

・永久歯が乳歯の横や裏から生えてきている

・乳歯が抜けてから半年以上経つのに、永久歯が生えてこない

・乳歯がひどいむし歯になっている

永久歯が生えてこないのは、顎の骨の中に埋もれている場合や遺伝的・先天的に永久歯がなかったりすることが原因の場合があります。
小児歯科を受診し、画像検査などで確認してもらいましょう。
また、新しく生えてきた前歯の永久歯は先端がギザギザしています。
これは自然なことで永久歯が生えそろって、上と下の歯で食べ物を噛んだりしているうちに丸味を帯びてきます。
ある程度時間がたってもギザギザしている場合は、前歯がきちんと噛んでおらず、嚙み合わせが悪いのかもしれません。
奥歯に負担がかかり歯が割れる原因にもなるため、このようなケースも歯科医院で診てもらうようにしてください。

【生え始めの永久歯は、むし歯になりやすい】

永久歯も生えてから2~3年間は「幼若(ようじゃく)永久歯」という歯質そのものが未成熟な状態のため、むし歯になりやすい時期です。これから一生使い続ける永久歯を守るためにも重要な時期となります。
歯科医院でのフッ化物塗布や親御さんの仕上げ磨きなどを行い、しっかりとケアをして守っていきましょう。